私はレプリカ。
どこの誰かも分からない奴隷市で売られていた人間のレプリカ。
私が造られた意味は、レプリカがきちんと出来るかどうかの実験。
それでも私は生きてる。
「ねぇ、シンク」
「・・・何度いったら分かるの?
教団内では敬語で話してよ」
「そんなことは、いいからさシンク」
聞いてた?と、あきれながらシンクはリズを見る。
「人間・・・オリジナルには”恋”って感情があるらしい」
それは、リズが最近読んだ本に書いてあった感情。
”他の人を好き”になって”幸福感”があるらしい。
「くだらない話なら僕部屋戻るよ」
まだ仕事あるし。
踵を返したシンクの服をリズは引っ張った。
シンクは後ろに倒れかけた体を、持ち前の運動神経で持ちこたえる。
「関係なくない」
「はぁ?」
「だって、”恋”には相手が必要らしいから」
恋には相手が必要で、それは自分と同じ生物の違う性別じゃないといけないらしい。
そう、リズは説明した。
真っ直ぐシンクを見て。
「私は”恋”を知ってみたい」
リズの手短にいるレプリカの男―シンク―はひくりと顔をひきつらせた。
「だからシンク
”好きです。付き合ってください”」
何の感情も無く告げられた言葉。
「嫌だよ!」
「でも、私にはシンクしかいない」
まるで口説き文句のような言葉。
意外にしつこいリズにシンクが折れるまで後数分。
―――付き合ってもいいけど僕はお前の事好きじゃないからね!
―――うん。
―――”恋”が分かるまで付き合ってて。
(2013/08/14)
どこの誰かも分からない奴隷市で売られていた人間のレプリカ。
私が造られた意味は、レプリカがきちんと出来るかどうかの実験。
それでも私は生きてる。
1.恋人たちの有効期限
「ねぇ、シンク」
「・・・何度いったら分かるの?
教団内では敬語で話してよ」
「そんなことは、いいからさシンク」
聞いてた?と、あきれながらシンクはリズを見る。
「人間・・・オリジナルには”恋”って感情があるらしい」
それは、リズが最近読んだ本に書いてあった感情。
”他の人を好き”になって”幸福感”があるらしい。
「くだらない話なら僕部屋戻るよ」
まだ仕事あるし。
踵を返したシンクの服をリズは引っ張った。
シンクは後ろに倒れかけた体を、持ち前の運動神経で持ちこたえる。
「関係なくない」
「はぁ?」
「だって、”恋”には相手が必要らしいから」
恋には相手が必要で、それは自分と同じ生物の違う性別じゃないといけないらしい。
そう、リズは説明した。
真っ直ぐシンクを見て。
「私は”恋”を知ってみたい」
リズの手短にいるレプリカの男―シンク―はひくりと顔をひきつらせた。
「だからシンク
”好きです。付き合ってください”」
何の感情も無く告げられた言葉。
「嫌だよ!」
「でも、私にはシンクしかいない」
まるで口説き文句のような言葉。
意外にしつこいリズにシンクが折れるまで後数分。
―――付き合ってもいいけど僕はお前の事好きじゃないからね!
―――うん。
―――”恋”が分かるまで付き合ってて。
(2013/08/14)