にゃんにゃんにゃん―ジョーカーの場合―
「へっへー!
油断大敵だよー!」
瑞樹は小金井クンに似とる。
「瑞樹ーーーー!!!!」
この怒鳴り声は、音遠サンか・・・相変わらずきっつい声やのぅ。
だんだん大きくなる足音は、瑞樹のものだ。彼女が自分のもとへ近寄ってきている。それだけでジョーカーは満足そうに微笑んだ。
タンッ軽やかな音は身軽な彼女が飛んだ音。
「よっ!と」
ぽすんと、ジョーカーに抱き着くと満足そうに微笑んだ。
今日も悪戯は大成功だったらしい。こう言うところが小金井に似ていると、ジョーカーは思う。
似すぎていて、猫耳が生えている錯覚にも陥ってしまう。
「お帰り、瑞樹」
「ただいまー!」
ほんま、猫みたいやなぁ。
毎日ふらふらして、楽しいことばかりを追って、気まぐれに自分のところに帰ってくる。
「また悪戯したん?」
「ちょっとだけー音遠さんからかうと面白いんだもん」
「楽しそうやなぁ」
「うん。楽しい」
その気ままさは好ましいと同時に、縛りつけたい欲求にかられる。
「自分といるより?」
「・・・えっとねー
ジョーカーといる時が一番楽しい!」
「さよか」
そうだ、今度首輪を買おう。この気ままな猫に、鈴付きの赤い首輪を。
瑞樹が自分から離れられないように。
(2016/09/19)
元拍手のおまけ。