妹分
「見て見て!ジタン!
これ盗んできたよ!ジタンの欲しがってたやつ!」
目の前で見せびらかすように、獲物を披露して。すごいな、なんて言うジタンに、渡す。これは、ジタンの為に取ってきたものだ。
「え?いいのか」
「うん」
ジタンの為に取ってきたんだもん。
その言葉は言えず。頷く私をジタンの手が撫でた。"えらいえらい"って私は子供じゃないんですけど。
むくれてみると、余計にジタンは笑う。
ジタンが私を妹扱いしているのは分ってる。手を伸ばせば届くのに。望めば抱き付くことだって手を伸ばすことだってできるのに。
「(遠い)」
「リズ?どうした?」
「あのね・・・ジタンが好きだから頑張ったんだよ」
「ああ、わかってるって
リズが頑張ったことくらい
そうだな、リズは何が欲しい?今度俺がとってきてやるよ!」
真剣な顔の私に何を思ったのか、少し悩んだ後ジタンはそう提案した。・・・そうゆう事じゃないのになぁ。
―――どうしたら伝わる?
精一杯考えて、ジタンに抱き付いた。
「リズ!!?」
戸惑うような声が上がり、引き離される。どうせ子供をあやす様に抱きしめかえされると思ってた。
私の見間違えじゃなければ、見上げた頬は少し朱に染まっているように見えた。
(2015.02.05)