星空
―――その日は星がきれいな夜だった。
学校も終わり長期の休み。
宿題もそうそうに終わらせて。
リズはセブルスと共にその休みを満喫していた。
・・・とは言っても、彼は研究に夢中なので家でのんびりするくらいだが。
「セブルス、どこへ?」
セブルスがどこかへ行こうとする。
それを問えば出てくるのは、夜にしか咲かない花の名前。
―――ああ、その花をとりに行くのね。
―――あれは良い薬になるから。
「私も連れて行ってくれないかしら?」
「ああ」
ソレは、存外簡単に見つかる。
夜にしか咲かないということを除けば、とくに発芽や育成に条件があるわけではないからだ。
振るような星空の下、それは静かに咲いていた。
「・・・きれい」
「そう・・・だな」
まるで、子供のような目でリズはつぶやいた。
そのリズの年相応な姿に。
セブルスは確かに安堵した。
彼女はもっと甘えたりはしゃいだりしてよいのだ。
もっともっと自分に・・・
そこまで考えて、セブルスは軽く首を振る。
今それを考えても仕方がないだろう。
過去が変わるわけではないのだから。
「セブルス」
「なんだ?リズ」
「星がきれいね」
「ああ」
―――持って帰りたいなぁ
それは、小さなつぶやきとしてリズはこの星空にでも酔っているのだろうか。
(それでも、珍しい一面にひどく安堵したのだ)
(2011/09/19)
元拍手のおまけ。