104期調査兵。
ここには二人の美少女が所属している。
―――一人は、女神とたたえらた。
―――そして、もう一人は、”鑑賞用”と呼ばれていた。
そんな”観賞用”にリヴァイが話しかけたのは偶然だった。
104期兵の中で唯一リヴァイが許せるような掃除をした。
それだけだった。
「てめぇは、ちったぁましだな」
「はい?」
端正な顔で、阿呆のように口を開けてその104期兵は答えた。その事にリヴァイはそういえば彼女が”鑑賞用”と呼ばれていたことを思い出した。
小姑の様に窓の冊子に指を這わせるリヴァイを見て、漸く彼女は何を褒められたのか気付いたらしい。ほっかむりを外すとガリガリと粗雑に頭を掻いた。
「いやぁ。
自分、埃アレルギーなんで埃あると辛いんすよ」
カラカラ笑う彼女の言葉自体も粗雑だ。黙ったまま自信を見るリヴァイに彼女は笑いを止め、自然と気を付けの姿勢をとる。
何かまずいことを言ってしまったのか。そう思ったからだ。
そんな彼女にリヴァイは軽く笑う。
「気にするな・・・」
「あ、自分はリズ・ターナーと言います」
口ごもるリヴァイに名前を憶えられていないのだと悟り、リズは自ら名前を名乗った。気まずそうにしているリヴァイにまたカラカラとリズは笑った。
「悪いな」
「仕方ねえっすよ
調査兵団は人の入れ替わり激しいですし
自分も自分とこの班長と団長と兵長くらいしか覚えてないですし」
「おいてめぇそれはどうなんだ」
隠しもしない物言いにリヴァイは溜息を吐く。例にもれず彼女も奇人変人の類らしい。
また、ガシガシと頭を掻いた。所作も喋り方も粗雑の一言に尽きるが、リヴァイにはリズは好意的に映った。だから、一つだけ聞いてみたいと思った。
「てめぇは、なんで調査兵団を志望したんだ・・・?」
「なんでっすかね?
巨人はゲロ吐くくらい怖えぇし」
指折り彼女は話す。
その内容に、自身の班員が”おしっこを漏らした”などと話していたことを思い出してリヴァイの眼に影が写る。それには気付かず、彼女は指折り言葉をつづけた。
「まだ死にたくねぇし
痛いのも嫌いだし
団長はいまいち何考えてんのかよく分んねぇし
・・・でも」
「でも?」
「実家の・・・隣に住んでた糞餓鬼がかわいいんすよ」
は?
全く関係ない話の様に聞こえ、リヴァイは眉間に皺を寄せる。自身に似ている気がして話しかけたが、彼女はハンジよりの人物だったのかもしれないと考え。
「壁上ろうとして駐屯兵に捕まったりしてる代わりもんの変な餓鬼だったんすけどね
そいつが、”壁の外がどうなってるか気になる”っつーから、”あたしが見てきてやるよ!”っつちまいまして
そしたら、ウォール・マリアは破られるし・・・」
そこまで話してふぅと一つ息を吐く。
「つまりは、あたしはその餓鬼が笑ってて欲しかったんすよ」
両親もいない、親戚もいない。そんな自分にとってその子供は唯一の大切な人だった。そう、彼女は笑う。
「そうか」
「あ、リヴァイ兵長はどうして調査兵団入ったんすか?」
自分の話ばっかりじゃずるいなんて、そう言う彼女にリヴァイは笑いを一つ返すことで答える。
自分に”人類最強の兵士”を押し付けることは無い。だから彼女は好意的に映ったのだとリヴァイは考えた。
(2014/12/05)
ここには二人の美少女が所属している。
―――一人は、女神とたたえらた。
―――そして、もう一人は、”鑑賞用”と呼ばれていた。
二人の女神
そんな”観賞用”にリヴァイが話しかけたのは偶然だった。
104期兵の中で唯一リヴァイが許せるような掃除をした。
それだけだった。
「てめぇは、ちったぁましだな」
「はい?」
端正な顔で、阿呆のように口を開けてその104期兵は答えた。その事にリヴァイはそういえば彼女が”鑑賞用”と呼ばれていたことを思い出した。
小姑の様に窓の冊子に指を這わせるリヴァイを見て、漸く彼女は何を褒められたのか気付いたらしい。ほっかむりを外すとガリガリと粗雑に頭を掻いた。
「いやぁ。
自分、埃アレルギーなんで埃あると辛いんすよ」
カラカラ笑う彼女の言葉自体も粗雑だ。黙ったまま自信を見るリヴァイに彼女は笑いを止め、自然と気を付けの姿勢をとる。
何かまずいことを言ってしまったのか。そう思ったからだ。
そんな彼女にリヴァイは軽く笑う。
「気にするな・・・」
「あ、自分はリズ・ターナーと言います」
口ごもるリヴァイに名前を憶えられていないのだと悟り、リズは自ら名前を名乗った。気まずそうにしているリヴァイにまたカラカラとリズは笑った。
「悪いな」
「仕方ねえっすよ
調査兵団は人の入れ替わり激しいですし
自分も自分とこの班長と団長と兵長くらいしか覚えてないですし」
「おいてめぇそれはどうなんだ」
隠しもしない物言いにリヴァイは溜息を吐く。例にもれず彼女も奇人変人の類らしい。
また、ガシガシと頭を掻いた。所作も喋り方も粗雑の一言に尽きるが、リヴァイにはリズは好意的に映った。だから、一つだけ聞いてみたいと思った。
「てめぇは、なんで調査兵団を志望したんだ・・・?」
「なんでっすかね?
巨人はゲロ吐くくらい怖えぇし」
指折り彼女は話す。
その内容に、自身の班員が”おしっこを漏らした”などと話していたことを思い出してリヴァイの眼に影が写る。それには気付かず、彼女は指折り言葉をつづけた。
「まだ死にたくねぇし
痛いのも嫌いだし
団長はいまいち何考えてんのかよく分んねぇし
・・・でも」
「でも?」
「実家の・・・隣に住んでた糞餓鬼がかわいいんすよ」
は?
全く関係ない話の様に聞こえ、リヴァイは眉間に皺を寄せる。自身に似ている気がして話しかけたが、彼女はハンジよりの人物だったのかもしれないと考え。
「壁上ろうとして駐屯兵に捕まったりしてる代わりもんの変な餓鬼だったんすけどね
そいつが、”壁の外がどうなってるか気になる”っつーから、”あたしが見てきてやるよ!”っつちまいまして
そしたら、ウォール・マリアは破られるし・・・」
そこまで話してふぅと一つ息を吐く。
「つまりは、あたしはその餓鬼が笑ってて欲しかったんすよ」
両親もいない、親戚もいない。そんな自分にとってその子供は唯一の大切な人だった。そう、彼女は笑う。
「そうか」
「あ、リヴァイ兵長はどうして調査兵団入ったんすか?」
自分の話ばっかりじゃずるいなんて、そう言う彼女にリヴァイは笑いを一つ返すことで答える。
自分に”人類最強の兵士”を押し付けることは無い。だから彼女は好意的に映ったのだとリヴァイは考えた。
(2014/12/05)